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新型コロナウイルスワクチンについて

[2021.06.07]

現在、新型コロナワクチンの接種は1万件を超え、今後ますます接種は進んでいくでしょう。当院でも6月16日(木)より、ワクチン接種を開始致します。それについてのお知らせと、新型コロナワクチンについて現状(2021年6月現在)をお伝えします。

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◆目次◆

1 新型コロナウイルスの副反応について
2 新型コロナウイルスの変異種に対しては効くのか
3 今後のワクチンの接種の仕方
4 当院でのワクチン接種について

1 新型コロナウイルスの副反応について

過去の試験では※1、ワクチン接種後の死亡者はいないとの報告でした。しかし、現在日本では、接種後に85人が亡くなっています。死因は様々で、ワクチン接種との因果関係も明らかにされていません。個人的な見解としては、必ずしもワクチン接種の影響とは、言い切れないと考えています。このことからも、多くの方がご不安かと思いますが、それでもワクチン接種には有効性があると考えておりますので、打つことをお勧めします。ちなみに、理事長である私は、無事2回の接種を終えました。私自身や周りの状況をお話ししますと、コロナワクチンは筋肉注射のため、1回目は打った部位の筋肉痛があり、二日ほど筋肉痛の症状が続きます。2回目も同じように二日ほど筋肉痛で、人によっては発熱する場合もありました。私は2回目を夕方に接種して、翌日38度以上の発熱がありました。言われている通りに、カロナール500を一日3回ほど飲んでなんとか楽になりました。薬を服用して翌日には体調も回復し、仕事にも支障なく勤務できました。発熱する場合を考慮して、ワクチン接種の翌日には予定を入れない方が良いでしょう。
※1 大規模接種試験が行われた際の副反応に関する状況など、こちらのホームページに記載していますのでご覧ください。

2 新型コロナウイルスの変異種に対しては効くのか

新型コロナウイルスの変異種について、心配されている方も多いかと思います。事実、コロナワクチンが変異種に効くのかどうか、現時点では不明です。インフルエンザも年々変異するように、(変異についてはこちらのページから)コロナウイルスの変異にも毎年対応させたワクチンを作っていく必要があります。
現在接種できるコロナワクチンは、新型コロナウイルスが登場した当初の、に対してのワクチンです。そのため、変異し続けるコロナウイルスに効くかどうか、不透明ではありますが、絶対に効かないとも言えません。そもそも、自然免疫を獲得するという意味では、絶対的な効果があります。自然免疫というのは、ウイルスだけではなく様々な細菌や外敵に対して働く免疫のことです。
繰り返しになりますが、変異種への効果が期待できないとしても、コロナワクチンを接種することをお勧めします。筋肉痛や発熱などの副反応もありますので、今後、毎年この辛さを味わうと思うと憂鬱にもなります。それでも、人類が新型コロナウイルスに打ち勝つためには打つべきだと考えています。日本国内でも、国民の多くがワクチン接種をすることで、感染者拡大の抑え込みが実現できるのです。

さらに、コロナワクチンはインフルエンザワクチンのような「不活化ワクチン」とは違い、「遺伝子ワクチン」です。この遺伝子ワクチンが正しく理解されずに、アメリカでは、ワクチンを打たないと選択する人が半数近くいることも事実です。
打つ人、打たない人、または打てない人、それぞれの事情がありますが、接種状況によるハラスメントも懸念されます。例えば、接種証明書がないと海外渡航できない、オリンピックもでれないなどワクチン接種しないことで日常生活に支障をきたす可能性もあります。
今は世界的にワクチン接種が始まったばかりなので、今後どのような状況になるかわかりません。
しかしながら、現在コロナワクチンを接種出来ない人もいます。アナフィラキシーなどの重度のアレルギー反応を起こした人(1回目の接種で判明した人は2回目の接種を控える)、このワクチンに含まれている添加物に対してアレルギーを持っている人(ポリエチレングリコール、ポリソルベート等)などです。また、アストラゼネカ社のワクチンでは、接種後ごく稀に深刻な血栓が生じる例が報告されていますが、現在原因究明の調査が行われています。前述した通り、添加物にアレルギーがある人は心配かもしれませんが、一般的なアレルギーでは問題ないとされています。私も、ペニシリンアレルギーなのですが、問題なく接種出来ました。このワクチンは、比較的若く・免疫力が高い人には発熱などの副反応が出やすく、反対に、免疫力の低下している高齢者であれば、副反応が出にくいと言われています。

ワクチンを打っているからといって必ずしも感染しないわけではありません。あくまでも、ワクチンというものは重症化を防ぐためのものです。そのために、ワクチンを打ったからといって接種後、人から人に感染させないわけでもありません。
ただし、無症状の人に関しては、こちらのホームページでも解説している通り感染確率は低いとされています。ワクチンを打ったからと、すぐにマスクなしの生活に戻ることは難しいと思いますし、引き続き注意は必要でしょう。

3 今後のワクチンの接種の仕方

コロナウイルスは、これから先もずっと我々と共に存在し続けるでしょう。そのため、毎年1・2回程度、その都度、流行している型に対応したワクチンを接種することになるかと思います。私の予想では、今後はあらゆる場面において接種証明書等が、必要になってくるのではと考えています。

4 当院でのワクチン接種について

当院でも新型コロナワクチン接種を6月16日(木)より開始致します。ファイザー製のワクチンです。完全予約制で、30分に2名の予約枠をご用意しております。電話でのミスコミュニケーション等トラブルを避けるため、予約はネットでのみ受け付け致します。予めご了承ください。また、大宮エヴァグリーンクリニックでの実施予定はございません。何卒ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。

■接種場所:東京泌尿器科クリニック上野 ※2
■ワクチン種類:ファイザー社製
■予約開始日:2021年6月16日(木)
■予約方法:東京泌尿器科クリニック上野HP ※3

※2 大宮エヴァグリーンクリニックでは実施致しません。
※3 お電話ではご予約いただけません。ネットからご予約をお願い致します。

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この記事を執筆した人
伊勢呂哲也

日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
名古屋大学出身
年間30000人以上の外来診察を行なう。
YouTubeでわかりやすい病気の解説も行なっている。

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