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新型コロナウィルスの感染経路(消毒の有効性について)

[2021.04.28]

新型コロナウイルス(Covid19)の感染経路 (消毒の有効性について)

緊急事態宣言も3回目に入り、飲食店だけではなく大型デパートや大型施設などの自粛も始まりました。また、変異株による影響も見過ごせません。新型コロナウィルス(Covid19)が流行した当初の2020年3月4月あたりに言われていたウィルスの感染経路の考え方お、2021年4月現在の最新の海外の論文などで発表された感染経路の考え方から見てもだいぶかけ離れたものになってきました。ですが日本の皆さんは目先の情報だけに捉われて正しい情報を得ようとせず、感染当初とずっと同じ意識でいる様に感じます。そこで2021年4月に海外の権威ある医学誌から新しく発表された論文の知識を中心にお伝えできればと思います。

◆目次◆

1 新型コロナウイルス(Covid19)の感染経路の考え方
 1.1 接触感染
 1.2 飛沫感染
 1.3 空気感染
2 接触感染を防ぐための消毒の重要性について
3 表面の消毒は必ずすべきなのか?
4 手指消毒を徹底しよう
5 空気感染する可能性について

1 新型コロナウイルス(Covid19)の感染経路の考え方

1.1 接触感染

接触感染というのは例えば机とかパソコンとかウィルスが付着している箇所に触れた人の手から自分の口や目に侵入して感染する事です。新型コロナウィルス(Covid19)は発生当初から接触感染でも移ると言われていて(正しい検証はされておりませんでした)、積極的に消毒をする様に昨年の当初から言われてきました。発表された事実に基づくと、プラスチックやステンレスなどの硬い表面には6日間、紙幣は3日間、サージカルマスクは少なくとも7日間、衣服には8時間未満、人の皮膚には最大4日間、ウィルスが生存すると言われています。これらは正しく検証された情報です。それらに付着した生存したウィルスが人から人へ接触する事で感染してしまうのではないかというのが接触感染の考え方で、その考えのもとに日本国民ほぼ全員がスーパーで買ってきた商品などにも消毒をしていました。ところがこの物に付着した新型コロナウィルス(Covid19)の接触感染によって実際に次の人に感染を起こし得るのかという検証はなされていませんでした。これについては後述いたします。

1.2 飛沫感染

飛沫感染というのは喋った時やくしゃみによって飛んだ唾が直接口の中や目の中に入ったり、付着した皮膚から自分の体内に入ってしまう事での感染を意味します。飛沫感染を防ぐためにはマスクやメガネ、フェイスシールドの着用が有効です。飛沫感染も新型コロナウィルス(Covid19)の感染の主要な経路の一つだとされています。飛沫が飛んで、そこから接触感染を起こすということもよく言われてますよね。

1.3 空気感染

麻疹や結核、水痘が空気感染するものとして有名です。新型コロナウィルス(Covid19)における空気感染というのはWHOが昨年一度発表しましたが、はっきりと明らかにはなっていませんでした。ですが、ここ最近では空気感染が主流になってきているのではないかと言われ始めています。2021年に発表された海外の論文で徐々に明らかになってきました。それについては後述します。

2 接触感染を防ぐための消毒の重要性について

先ほど接触感染のところでも述べたとおり、ウィルスは生き続けるのですが、実際にその検証をタフツ大学の研究者がマサチューセッツ州で検証を行なった結果、物質の表面にウィルスが生きていても、それを触れたその人に感染させる確率は2000回に1回だと立証され、また別の論文では、2000万回に1回感染させるというデータもあります。これはウィルスに汚染された物質を触ってそこからその人の顔を触る事で感染する確率です。このことから、物の表面に新型コロナウィルス(Covid19)ウィルスが生きていたとしても、それに触れる事で自分が感染する確率は非常に低いということがわかります。ただし、確率は非常に低くとも、ゼロではないということは事実です。なので、新型コロナウィルス(Covid19)に対しての消毒の必要性を完全に否定している訳ではありません。
ですが、それならばそのヒトへの感染確率の低さに対して消毒を徹底して細部までするべきかという議論がされています。現在では果たして絶対に消毒が必要なのかどうかははっきりしないところですが、新型コロナウィルス(Covid19)感染対策に徹底した消毒が必要なのかということに疑問が出ているという状況です。

3 表面の消毒は必ずすべきなのか?

先述の通り表面にウィルスがいたからと言ってその人に感染する確率は2000回に1回〜2000万回に1回の確率だと言われており、少ないけれどもゼロではありません。それについてどの様に考えるべきなのかということを述べたいと思います。
まず今現在でこの新型コロナウィルス(Covid19)が蔓延している社会では、消毒をしないという事を大々的に言ってしまうと非常に非難されるでしょう。人の目を意識しつつ消毒をした方が気分もいいですし、新型コロナウィルス(Covid19)に対してだけではない他の細菌・ウイルスなどの除菌も兼ねて消毒はした方がいいと私は思います。ですがそれをする事で他の必要業務や経済活動がおろそかになるならば、その消毒はやりすぎなのではないかと思います。必要最低限、みんなが見ている範囲はやるべきで、他の人が心地よく感じて、新型コロナウィルス(Covid19)対策をしているという意思表示のためにも消毒はやるべきだと思います。ただし、繰り返しになりますが、必要以上にやって経済活動や様々な活動がおろそかになるのでは本末転倒だと思います。ではどうすればいいのか?と思われるでしょう。その答えは手指消毒の徹底です。次項に説明します。

4 手指消毒を徹底しよう

結局新型コロナウィルス(Covid19)に触れても、その手を洗って消毒してしまえば、自分の顔を触っても感染することはありません。表面の消毒を必死にするのではなくて、触れた手を毎回毎回洗浄消毒していれば自分の口や粘膜に感染させることはなくなります。
表面を消毒することも無意味だとは言えませんが、それにも増して手指消毒を徹底する方が大事です。そして手指消毒の方が圧倒的に簡便に出来ます。つまり手指消毒の方が遥かに効率的なのです。
最近では表面の消毒は皆さん一生懸命にやっているのですが、手指消毒を怠っている人もいる様にも見受けられます。手指をしっかりと洗って、それができなければアルコール消毒をしましょう。医療関係者は手袋を使っていても、その手袋は穴が空いているという意識で手袋を外したら必ず消毒をする、このことを徹底した上で、物質の表面の消毒も皆さんが不快にならない程度に、他の業務に支障が出ない程度にやり過ぎずに行うといいと私は考えます。

5 新型コロナウィルス(Covid19)が空気感染する可能性について

BMJ(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)の2021年4月14日に公開された論文と、LANCET(権威ある英国医学雑誌)が2021年4月15日に公開した論文によると、新型コロナウィルス(Covid19)というのは、ウイルスを吸入することによって感染することが明らかになったと述べています。感染している人から出されたウィルスが空中に浮遊し、それを吸い込むことで感染するということが大半を占めるのではないかと言われています。つまり新型コロナウィルス(Covid19)感染予防で大事なのは、マスクをしっかりと装着して十分な換気をする事だと言われています。今までは飛沫感染や接触感染がメインな感染ルートだとされていましたが、空気中の新型コロナウィルス(Covid19)を吸入することで感染するルートがメインなのではと発表されたのです。
これは今までにない考え方です。もしこのような空気感染がメインだと考えると、無症状無症候の感染者が排出していたウイルスを他の方が吸ってしまい感染し、どんどん広がっていってしまいます。現状の新型コロナウィルス(Covid19)の感染スピードに矛盾無いと思われます。つまり、咳や発熱などの症状のある方の周囲を避けるだけでは不十分なのです。
このことから我々がすべきことは空気を定期的に換気すること、完全なマスクで防御することです。(必要であればフェイスシールドなども)

これからも引き続き、マスクをすること、十分な換気をすること、なるべく密になるところは避ける様にすること、これらが大切です。また、無症状の人は感染する力が弱いとはいえ、密なところで感染させてしまう力は侮れないと思います。とにかく密を避ける、マスク、手洗い、換気の徹底をしていきましょう。

今後も海外の論文を中心に新型コロナウィルス(Covid19)関連や泌尿器科の最新の情報を発信していくつもりです。

また当院は待合室に全て仕切りを導入し感染対策・プライバシー対策を徹底しております。

長文読んで頂きありがとうございました。

医療法人 大宮エヴァグリーンクリニック
東京泌尿器科クリニック上野

理事長 医師 伊勢呂哲也

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