メニュー

急性細菌性前立腺炎・慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)

この項では前立腺炎についてお話ししたいと思います。急性細菌性前立腺炎は一般的な前立腺炎として聞いたことあるかもしれませんが、後者の慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)においては診断されずに放置されている患者さんく悩まれている方が非常に多いため詳しく解説していきます。

◆目次◆

1 前立腺炎とは
2 前立腺炎の検査
 2.1 採血
 2.2 尿検査
 2.3 超音波検査
 2.4 直腸診
3 急性細菌性前立腺炎について
 3.1 急性細菌性前立腺炎とは
 3.2 急性細菌性前立腺炎の症状
 3.3 急性細菌性前立腺炎の検査所見
 3.4 急性細菌性前立腺炎の治療
4 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)について
 4.1 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)とは
 4.2 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の症状
 4.3 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の検査所見
 4.4 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の治療
5 診療費用

1 前立腺炎とは

前立腺炎とは前立腺に炎症が起こることです。炎症というのは体の中の白血球が反応している状態(身体で起きている火事のようなものだと思って頂ければ良いと思います)なのですが、それが細菌感染によるものであったり、それ以外の原因で起こることもあります。
急性細菌性前立腺炎は基本的には細菌感染で抗生剤の投与でわりと短時間で治るのですが、慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)は治りにくく、クリニックでも悩んでいる方が多いのが慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)です。ですが慢性前立腺炎も適切な薬を選んで治療することでしっかりと完治することも可能です。こちらに関して詳しく解説していきます。

2 前立腺炎の検査

2.1 採血

採血をして炎症の値、白血球やCRPの値を計ります。炎症とは先述の通り身体で起きている火事のようなもので、その火事の大きさがわかります。急性細菌性前立腺炎では炎症の大きさを示すそれらの値が上がるのですが、慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)では上がらないことが多いです。急性細菌性前立腺炎ではPSAという前立腺癌マーカーの値が非常に高くなります。

2.2 尿検査

急性細菌性前立腺炎では尿培養検査で細菌が出てきます。また白血球や赤血球なども尿の中に見られることがあります。慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)では尿検査で異常が見られないことが多いです。

2.3 超音波検査

超音波検査はおしっこの通り道に大きな異常がないかを確認します。超音波で前立腺に炎症があるのかを見つけることはなかなか難しいのですが、急性細菌性前立腺炎では前立腺が腫大しているのがわかる場合があります。慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)では大きな異常を認められることはまずありません。

2.4 直腸診

肛門から医者が指を入れて前立腺を触ります。前立腺を触ることで急性細菌性前立腺炎では強い痛みを生じます。慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)や通常の場合では痛みを生じません。この検査は泌尿器科専門医でもやる医師とやらない医師がおり、全員が必ずやる検査ではありません。(稀にこの検査を希望されて来院される患者様がいらっしゃいます。泌尿器科専門医の判断になりますのでご理解頂けると幸いです。)

3 急性細菌性前立腺炎について

3.1 急性細菌性前立腺炎とは

急性細菌性前立腺炎とは尿道を通じて前立腺に細菌が感染して起きる病気です。前立腺肥大症などによって残尿が多くなる方や排尿の具合がよろしくない男性に多く起こります。若い方よりも基本的には50代、60代以上の尿の出が悪くなる方に多く見られます。尿の出が悪くなって残尿が増えることによって尿に感染しやすくなり、それが前立腺に感染するということが多いです。性行為によって起こることはゼロではないのですが、極めて低いとされています。性病で有名なクラミジアや淋菌によって感染が起こる可能性は最新の論文では可能性を指摘されていますが明らかにはなっておりません。

3.2 急性細菌性前立腺炎の症状

38度以上の高熱、排尿時の痛み、頻尿、残尿感が起こります。全身に細菌が回ると倦怠感も起こります。尿が出にくくなる尿閉になる場合もあります。患者さんの状態が急変することもあり、救急車で運ばれてくる方もいます。急性細菌性前立腺炎は深刻な場合は死に至る可能性も十分にあるため、早めの受診が必要です。

3.3 急性細菌性前立腺炎の検査所見

前述の通り、尿の中に白血球や潜血、細菌が見られます。採血では白血球やCRPの値が上昇し、PSAの値も上昇します。超音波検査では前立腺の腫大が見られます。直腸診では前立腺を圧迫すると痛みがあります。

3.4 急性細菌性前立腺炎の治療

基本的には2週間の抗生剤の投与になります。炎症値が高い場合や全身状態が悪い場合には入院となり、尿閉になっている場合は短期間ですが尿道カテーテルを留置し尿路を確保する場合もあります。

4 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)について

4.1 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)とは

下腹部から下、足にかけて残る痛みやしびれ、臀部の痛みやしびれ、陰嚢の違和感や痛み、排尿時の違和感、残尿感などを総称して慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)と呼んでいます。慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)とはそれらの症状の総称のことであって何かの病気ではありません。また、下半身のすべてに症状が出ていなくとも、足の裏がしびれている、陰嚢がしびれている、痛い、かゆいなどどれか一部の症状が出ていても慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)と呼ばれます。後述しますが、検査しても異常がなく症状のみがあるのが慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)です。検査での異常が見られないためにクリニックを受診しても治療されずに悩んでいる方も非常に多いです。医師もこのような慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)という病気・症状があると認識していなければいけません。

4.2 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の症状

腹部から下におきる痛み、しびれ、陰茎や陰嚢の痛み、違和感、おしりのしびれや痛み、排尿時における違和感や残尿感、排尿時痛、頻尿、足の裏や腿裏のしびれ、痛みなど症状は多岐に渡ります。これらの症状が複数組み合わさった状態の人もいますし、単発だけの症状の人もいます。

4.3 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の検査所見

検査所見は基本的に何も異常を認めません。採血でも尿検査でも超音波検査でも直腸診でも何も異常を認めません。石がある、炎症があるかなどの異常がなく、何の異常もないのに症状があるときは慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の診断になります。慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)と診断されないために、症状はあるのに治療ができないと悩んでいる患者さんが多くいます。

4.4 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の治療

基本的には投薬治療になります。当院では患者さんの年齢や体の状態によって薬を選択します。最新ではアルファワンブロッカーや漢方薬が治療薬として用いられています。慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の治療計画としては、検査所見で何も異常がないことを確認して投薬を開始します。2-4週間程服用して効いていれば継続し、症状がなくなるまで様子を見ます。症状がなくなって薬をやめても症状が出なくなったら完了となります。
2-4週間の投与で効かない場合は薬を変更するということを繰り返し、患者様に合う薬を見つけます。必ずしも1回目の投与で合う薬がみつかるわけではありません。その都度患者さんの状態や年齢などを考慮してマッチしやすいような薬を使うように当院では心がけています。

5 診療費用

当院は全て保険診療です。
初診の診療費用は薬代を除き、およそ下記のようになります。(3割負担です)

尿検査のみ 2000円前後
エコー検査のみ 2500円前後
採血+尿検査 3500円前後
採血+尿検査+エコー検査 5000円前後

当院は泌尿器科専門の保険診療を行ってるクリニックであり、プライバシー管理と感染予防対策を徹底しております。
老若男女気軽に受診出来る環境を整えております。
泌尿器科疾患でお悩みの方は是非お気軽に東京泌尿器科クリニックまでご受診下さい。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME