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腰痛・背部痛について (腰が痛い、背中が痛い)

腰痛や背部痛で悩んでいる方は非常に多いです。どんな方でも腰痛や背部痛を一度は経験したことがあると思います。事実日本人の5人に一人は悩んでいると言われています。痛みが起きた時にその痛みの原因が筋肉や骨からくるのか、それとも内臓的な疾患からくる痛みなのか、みなさん不安になると思います。こちらでは腰痛・背部痛の検査と原因について説明していきます。なるべく専門用語を使わずにわかりやすい言葉で説明していきますので、一読していただければ幸いです。

◆目次◆

1 腰痛・背部痛はどんなことが原因か
2 腰痛背部痛の検査
 2.1 採血検査
 2.2 尿検査
 2.3 レントゲン検査
 2.4 超音波検査
 2.5 CT検査
3 泌尿器科的疾患
 3.1 尿管結石症
 3.2急性腎盂腎炎
 3.3 水腎症
 3.4 前立腺がん
4 消化器的疾患
5 整形外科的疾患
6 その他の疾患
7 診察費用

1. 腰痛・背部痛はどんなことが原因か

腰痛・背部痛の原因としてあげられることは整形外科的疾患(骨や筋肉、腱の痛み)、消化器科的疾患(食事の通り道である胃や腸や膵臓、胆石、胆嚢からくる痛み)、泌尿器科的疾患(尿の通り道)、などが主な原因としてあげられます。また、大動脈破裂などの血管系の損傷からくる痛みも腰痛・背部痛をひき起こします。腰痛・背部痛の原因の大半は整形外科的疾患なのですが、腰痛や背部痛があった時に「どうせ筋肉や骨の痛みだから」と簡単に考えてしまうのは危険です。泌尿器科や消化器科や血管系こ病気であった場合、放置してしまうと命に関わってしまう場合もあります。ここでは腰痛・背部痛の原因をそれぞれの疾患別に詳しく書いていきたいと思います。

2. 腰痛背部痛の検査

2.1 採血検査

整形外科的疾患の時はそれほど炎症反応を示しませんが、消化器系や泌尿器科系、血管系の疾患であれば採血で炎症の所見や何かしらの異常を示してきます。泌尿器科系の尿管結石の痛みであれば腎臓の機能が低下してくることもありますし、消化器系の膵臓の痛みであれば膵臓の酵素の上昇が見られることがあります。腰痛・背部痛が見られた時はそのような病気がないかの確認のためにも採血は非常に重要な検査になります。

2.2 尿検査

泌尿器科的疾患を疑った場合に尿検査は非常に有用です。尿の中に赤血球や白血球が混じっていないかの確認をします。混じっていた場合には腰痛や背部痛の原因が尿管結石や腎盂腎炎などの泌尿器科系からくる痛みなのではないかと強く疑うことになります。腎盂腎炎を疑った場合は細菌の有無や種類を確認します。

2.3 レントゲン検査

レントゲン検査では尿管結石の有無などがわかります。また腸についても調べることが可能です。腸が詰まっていないか、ガスや大便で張っていないかなどを確認できます。大動脈瘤が破裂している、拡張しているなどの場合もレントゲンで判断可能な場合もあります。レントゲン検査は短時間で撮れて被曝量が少なく体に優しい検査の割には得られる情報が多いのでとても優良な検査です。東京泌尿器科クリニックでもレントゲン検査は行っております。

2.4 超音波検査

超音波検査は大動脈などの血管系の疾患や、尿管結石や腎臓の腫れなどの泌尿器科系の疾患を確認することができます。また、背部痛を起こす膵炎についての診断も可能です。ゼリーを体に塗って器械をあててみる痛みを伴わない体に優しい検査です。超音波検査も簡便にできて身体に優しい検査である上に情報量も多く、非常に効率的な検査だと言えます。東京泌尿器科クリニックでも超音波検査を行っております。

2.5 CT検査

CT検査はできる施設が限られますが、非常に情報量の多い検査になります。ある程度の被曝はしなくてはなりませんがCT検査でかなりの情報量が得られ診断を確定することが出来るので、レントゲン検査や超音波検査でも腰痛・背部痛の原因がわからなかった場合にはCT検査をすることもあります。

3. 泌尿器科的疾患

泌尿器科的疾患で背部痛を引き起こすのは、尿管結石症や急性腎盂腎炎、水腎症が挙げられます。

3.1 尿管結石症

尿管結石症は「痛みの王様」と言われるほどの激痛を伴います。尿管結石になってしまうと、とにかく痛みで何も手につかず人格が変わるほどの痛みに襲われます。痛みの特徴としては片方の脇腹から腰、背中にかけての痛みがあり、その痛みは動いても押しても何をしても変わりません。ただし24時間痛みが続くということはありません。数時間で痛みがなくなることがほとんどです。
検査は尿検査、採血検査、レントゲン検査、超音波検査、CT検査が有用です。
治療法は水をたくさん飲んで動いて排石する保存的治療や、内視鏡的治療、体外衝撃波などがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

3.2 急性腎盂腎炎

急性腎盂腎炎は女性がかかりやすい疾患です。まず体外から尿が膀胱内に入り感染し膀胱炎を引き起こします。膀胱炎に罹った後にその膀胱炎の菌が尿管を上り腎臓に感染を起こすことで急性腎盂腎炎を引き起こします。腎臓に炎症を起こすので腎臓の部位である腰が痛みます。膀胱炎は発熱をお越しませんが、急性腎盂腎炎は発熱を伴います。
治療は抗生剤の投与で、採血などで炎症が大きいと判断された場合には入院治療を行うこともあります。尿管結石が詰まることによって起こる腎盂腎炎は尿管ステントや、腎瘻などの外科的処置で細菌で汚染された尿を排出する必要があります。

3.3 水腎症

水腎症のイラスト

水腎症は尿管に何かが詰まって尿がそれより下に落ちることができなくなった状態です。水腎症になることで尿の通り道が狭まり、腎盂が風船のようにパンパンに張ってくると腰に痛みが出てきます。尿管が詰まる原因としては上述したような尿管結石や腫瘍(がん)が考えられます。
水腎症は超音波検査で簡便に診断することが可能でする。

3.4 前立腺がん

前立腺癌(前立腺腫瘍)

前立腺がんは2025年には日本で男性が一番多くかかるがんと言われています。食の欧米化と高齢化社会によって増えてきている癌です。前立腺がんはほとんど無症状なのですが、進行すると腰椎や骨盤の骨に転移することが多く、腰痛を引き起こします。ここまでくると進行がんで末期なのでそうなる前に定期的なPSA検査や検診が必要になってきます。前立腺がんの治療は手術療法や放射線療法、ホルモン療法がメインとなっています。前立腺がんになったとしても、積極的な治療は何もしないというPSA監視療法という治療もあります。前立腺がんについて詳しくはこちらをご覧ください。

4. 消化器的疾患

消化器的疾患で腰痛・背部痛を起こす有名なものは膵炎があげられます。膵炎はお酒をたくさん飲まれる方に多く、急性膵炎と慢性膵炎に分けられます。膵炎は放っておくと死に至る重篤な病気なので我々医師は背部痛を疑った場合は必ず膵臓を確認するようにしています。お酒を飲んでいる方で背部痛のある方は膵炎が考えられるので必ず超音波検査が出来るクリニックを受診し、検査を受けましょう。

5. 整形外科的疾患

腰痛・背部痛の原因の大半がこの整形外科的疾患によるものです。変形性腰椎症(へんけいせいようついしょう)、椎間板ヘルニア、ぎっくり腰(腰椎捻挫)などが原因としてあげられます。ほとんどが整形外科的疾患なのではありますが、単純に言い切るのは危険です。まずは内臓的疾患を除外してから整形外科的疾患だと断定するべきだと思います。整形外科的疾患の特徴としては動きと共に痛みがおこります。基本的に安静にしてれば治るのですがヘルニアなど場合によっては手術が必要なこともあります。

6. その他の疾患

大動脈破裂、大動脈瘤破裂、大動脈解離などの血管的な疾患によっても背部痛がおこります。これらの疾患は数十分で死に至らしめる病気なので、鋭い背部痛から弱い背部痛と様々あります。背部痛が起きた場合にはこれらの病気が潜んでいる可能性も考えられますので、すぐに大きな病院やクリニックで受診するようにしましょう。

当院では泌尿器的な疾患について中心に診ており、レントゲン検査や超音波検査、採血、尿検査等が可能です。腰痛・背部痛の診断も可能ですので痛みでお悩みの方はお越しください。基本的には全ての検査・診療を保険診療で行なっています。

7. 診察費用

当院は基本的に全て保険診療です。
初診の診療費用は薬代を除き、およそ下記のようになります。(3割負担です)

尿検査のみ 2000円前後
エコー検査のみ 2500円前後
採血+尿検査 3500円前後
採血+尿検査+エコー検査 5000円前後

当院は泌尿器科専門の保険診療を行ってるクリニックであり、プライバシー管理と感染予防対策を徹底しております。
老若男女気軽に受診出来る環境を整えております。
泌尿器科疾患でお悩みの方は是非お気軽に東京泌尿器科クリニックまでご受診下さい。

この記事を執筆した人
伊勢呂哲也

日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
名古屋大学出身
年間30000人以上の外来診察を行なう。
YouTubeでわかりやすい病気の解説も行なっている。

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